長い1日は。終わらない。 | 新潟震災ボランティア日記*わたしにできる何かを見つけよう!

長い1日は。終わらない。

新潟を目指す道中も、
ほんとにいろいろありました。

まず、郡山まではあっさり行けたのです。
上越新幹線は越後湯沢までしか通っていないと言うことで
東北新幹線に生まれて初めて乗って、
郡山まで新幹線。
その後の接続が地獄で。

郡山駅でホームを移ろうとすると、
もう、東京駅のような人の波。
新潟方面にはここからしかもう行けないからか、
すごい人です。しかもみんな、すごい荷物。
負けては乗れないと私もダッシュ。
この時間がわずか10分弱。
本当はここで郵便局に…とか考えていたのですが
そんな暇はかけらもありませんでした。
3両編成の短い電車がぎゅうぎゅうです。
1時間むぅっとした熱気がこもる電車で過ごし、
荷物はまだリュック一つだったのですが…重い!!
乗客の会話の端々に『新潟』の文字が。

そして会津若松に着くと、すごい人!
…っと思ったら、隣のホームにSLが!!
そのまわりに、すごい人。。
あぁ、これだったのね。と思いながら
歩いていると、駅の向こうにスーパーが!!
時刻表を見ると、私の乗る電車は
20分後に1本と、1時間半後に1本。
1本見逃して、買い出しすることに決定。

一度スーパーに入ると、
『あれもいりそう、これもいりそう』と
荷物は増えるばかり。
覚えている限りでは
*カセットコンロ2つ
*フライパン(28cm深め)
*断熱シート3畳
*カセットコンロボンベ15本
*オムツ/生理用品
*キッチンペーパー4本/ティッシュ5箱
*割り箸/紙コップ100個
*おかし(ビスコ大袋2つ)
*カルピス(濃縮) 2本
*コーンスープ(10袋)
*みそしる(20袋)
*水 2?×4本
*はちみつ/レモン100% 1本づつ
*インスタントコーヒー/砂糖とミルク
*紅茶
*画用紙とペン
*ガムテープとはさみ、ビニール紐
*カイロ100個/マスク
*のどあめ
*アンメルツ
*軍手10束
*懐中電灯2つ+電池
*おしりふき3パック(ウェットティッシュとして)
*ポカリ粉 3つ

…などなど。(まだあり)
とりあえず買ったものの……重い!!
持てるはずもなく、でも持つしかなく。
75?のゴミ袋4つ分ぐらいの荷物をひきずり、
改札を無理矢理通って、電車に乗り込むと
ちょうどドアの所にすぽっとおさまることが出来ました。
もちろん、この電車もぎゅうぎゅうで、
ずいぶん荷物の多さにはひんしゅくを買いましたが
この電車も駅と駅との間が長いので…

暑い!!

駅のたびに、押しボタン式の扉を
おりる人はいないけれど開けて、空気の入れ替えをしたり。
そしてその間に、友人がこの電車の終点、
新津から被災地へ入る方法を模索してくれていました。

友人の案では、東三条まで電車で行って、その後レンタカー、
だったのですが、東三条まで行くと営業時間が終わってしまう。
ということで、新津のレンタカー会社に連絡をしてもらい、
電車が遅れている旨を伝えて、なんとか待ってもらって
新津に着いたのは20時過ぎ。
で、そこから改札までその荷物を持って上がるのに5分(爆)

そして駅徒歩5分のレンタカー会社まで15分(笑)

カウンターのお姉さんに、手続きをしてもらいながら
長岡方面へ入りたいこと、
またいつまでと言う予定は立てていないことを伝えると
道を知らないのに今から車で向かうのは危険だと、
新潟まで電車は通っているから、そこで1泊するなどして
後を考えてはどうかと言う話をしてくれました。

考えた結果、まる2日で約2万円飛んでしまうと言うこと、
お姉さんの言う通り道を知らないと言うことで
やっぱり車は借りずに、新潟まで行くことにしました。
閉店時間を過ぎて待っててもらったのにごめんなさいと
店を出ようとすると、お姉さんがばたばたと走って外へ。
「今なら次の電車に間に合うかも!送ります!」

まぢ?

車は借りなかったのに…しかも迷惑かけたのに…

「がんばってくださいねぇ!気を付けて!」
さっき15分賭けて歩いた距離を、車で2分。
さっそうとお姉さんは帰って行きました。
駅の階段を上がりながら、ちょっと疲れが飛んだ気分。
なんだか心が温まる、というのはこう言うのを言うんだと
自分の中で感動しながら、新潟を目指す。

その間に、長岡への代替バス運行情報を得て、
新潟駅を下りて、まずダッシュでバス乗り場へ。
(…途中でダッシュで新潟の地図を買う。)
20:40にやっと乗り場に着いたら
ぽつぽつ人が集まっていて、
『最終21:00』の文字。

ラッキ~!!

ベンチの横にどさっと荷物を下ろすと
ベンチに座っていたお母さんと高校生ぐらいの娘さんが「座りませんか?」
と声をかけてくれました。

荷物の多さにさすがにびっくりされたようで
沖縄から茨城を経て来たことを告げ、いろんな話をしました。
その方は、東京にたまたま行かれていて、
その時に地震にあい、急いで戻られたそうです。
でも、なかなか戻れず、
山形経由で私の倍ぐらい時間をかけて
やっと新潟に着いたと言うお話をされていました。

その親子さんに手伝って頂いて、なんとかバスに乗ると、
車掌さんが
『こんな道路事情ですので、途中で高速を下りて下道を走ります。
到着も大幅に遅れていますことをご了承下さい。
私が先ほど長岡から戻るのにも2時間半かかっております。』
と、前置き。
「えぇ~!」という雰囲気が流れ、バスが発車。

いろいろ話しながら長岡を目指す途中で
友人が送ってくれた番号から
新潟県の災害ボランティア本部に電話を入れて
長岡市役所を紹介してもらいました。

…てなわけで、長岡市役所に行くことになりました、と言うと
そのお母さんが、駅に旦那さんが迎えにこられるので
よかったら送りますよ、と言って下さいました。

あっ…ありがたい!!

長岡駅に着いて、そこから旦那さんまでが快く荷物を運んで下さり、
市役所まで送って下さいました。

市役所はたくさんの避難されている方でいっぱい。
もう23:30ということもあって、お休みになっていました。
さっきのお母さんが起きてらっしゃる役所の方に
とりあえずボラセンを聞いて下さって
2階の受付まで荷物を運んで下さいました。


もう、この偶然に驚くやら、感動するやら。

ふっと気付くと、東京を離れる時に
先輩がくれた沖縄のお菓子が一袋。
サーターアンダギー。
たくさんの感謝を込めて、お渡ししてきました。

で、お見送りしてから、勢い良く向きを変え
『すみませーん!』と受付に声をかけると
女子職員の方が丁寧に説明して下さいました。
ボランティアの受付はここではなく
総合福祉センターの方で明日9時から行うと言うこと。
地図もコピーして下さいました。

あ、ありがとうございますー。
と、地図を受け取って絶句。


え?明日?9時から???

…ってことは、今夜はどうすれば良いんだ!?
この寒さで、野宿ですかい?

荷物をとりあえず置かせてもらって、1階へおりる私。
『寝る場所とか、大丈夫ですか~?」の問いに
なぜか『だいじょうぶですっ!』と笑顔で答える私…

さぁ、どうするつもりなんだろう、私…
長い夜は続きます。(11/26記)